東日本ユニオン東京地本

乗務員勤務制度の見直しについて
「乗務員勤務制度の見直しについて」(会社提案)の交渉経過です。

「乗務員勤務制度の見直しについて」提案を受ける

2018年5月17日、本部は本社経営側から「乗務員勤務制度の見直しについて」提案を受けました。

提案の趣旨及び提案内容は以下の通りです。

「提案趣旨」

現在の乗務員勤務制度は平成4年3月に制定され、26年間運用されてきた。この間、人口減少に伴う社会・経済構造の変化等が急速に進んでおり、今後さらにそのスピードが上がることが想定される。これらの急速な変化に対応するために業務改革や生産性の向上が求められている。

そのため、一人ひとりのライフスタイルの充実と働きがいのさらなる創出を目指して、以下の通り、より柔軟でダイバーシティなどの視点に立った乗務員勤務制度の見直しを行い、「多様な働き方と効率性」の実現を図っていく。

提案内容

1、多様な働き方の実現

(1) 育児・介護勤務適用者の育児介護行路における行路選択制の導入

育児・介護勤務A適用者用の育児介護行路を現行の日中時間帯に加え、朝や夕の通勤ピーク時間帯にも設定するとともに、育児・介護勤務適用者に限り「行路選択制」を導入する。

(2) 育児・介護勤務適用中の勤務制限の緩和

以下の社員については勤務制限を緩和し、社員の希望により、その勤務に就くことができるようにする。

  • 育児・介護勤務A適用中の社員:労働時間が6時間を超える勤務
  • 育児・介護勤務B適用中の社員(深夜業制限適用中):深夜帯の勤務
(3) 乗務員の指導等を行う社員の本線乗務機会の拡大

乗務員の指導等を行う社員が、定期列車に乗務を行う機会を設ける。

(4) 支社企画部門社員の短時間の本線乗務の指定

支社等の企画部門への異動後も、勤務の一部時間帯で定期列車に乗務を行う機会を設ける。

(5) 本線に乗務する主務職社員への新たな役割の付与(短時間の乗務及び当直業務に就く)

勤務の一部時間帯で定期列車に乗務し、それ以外の時間帯は当直業務を行う「当務主務」に指定する。

2、効率性のさらなる追求

(1) 稠密線区における拘束時間限度の延長

各行路の労働時間Aと1日あたり労働時間数(7時間10分)との乖離を縮小し、より効率的に乗務を行える体制を構築するため、稠密線区における拘束時間限度を1日当り1時間延長する。
なお、一般線区も同様に1日当り労働時間数との乖離を縮小する行路作成に努める。

(2) 短時間行路の乗務割交番からの遊離

労働時間Aの少ない乗務行路(短時間行路)を乗務割交番から遊離して運用することにより、乗務割交番内の各行路の労働時間Bを実乗務に充当し、実乗務の割合を増やす。

3、働きがいのさらなる創出

(1) 稠密線区における行先地の時間の一部延長

稠密線区における食事を目的とした乗務の中断時間の一部において時間帯を拡大し、時間を延長する。

(2) 在宅休養時間の一部延長

現行の休日を挟む在宅休養時間を延長し、休養時間を確保する。

4、賃金制度の改正

乗務員勤務制度の労働時間、始終業時刻及び拘束時間等の実情を踏まえ手当の改正を行う。なお、内容については別途提示する。

5、その他

(1) 乗務員勤務以外の勤務に就く者の勤務

支社企画部門社員は「日勤」、現業社員は「変形」または「交代」とし、当該勤務の一部で乗務する。

(2) 育児・介護勤務適用者用の行路の労働時間

育児・介護A適用者用の行路には、「労働時間B」ではなく「その他時間」を指定し、労働時間が6時間となるよう設定する。

6、実施期日

平成30年度末ダイヤ改正(予定)に合わせて実施する。

「乗務員勤務制度見直し」に関する申し入れ

中央本部は、6月11日経営側に申16号「乗務員勤務制度見直し」に関する申し入れを提出しました。

経営側は、この見直しは人口減少に伴う社会・経済構造の変化等に対応するために「多様な働き方と効率性の実現を図っていく」ためとしています。しかし、それらは経営環境だけでなく、社員の労働・生活環境も大きく変化することを意味します。それら変化等に対応し、安全・安定輸送を確保していくためには、実際に現場で働く社員の安全、健康、ゆとりが以前よりも充実した制度でなければなりません。

申第16号団体交渉を実施

本部は7月13日に申第16号「乗務員勤務制度の見直しに関する申し入れ」の団体交渉を開催し、全31項目について経営側と一つひとつ議論を行いました。
提案において「ワーク・ライフ・バランスの充実を図る」としていることに関して組合側は、年休の翌日が早出勤務など「乗務員勤務制度の見直し」だけでなく、勤務指定における配慮など、今後も考えていく必要性を訴えました。

「申し入れ内容」と「会社書面回答」は以下の通りです。

【多様な働き方の実現】

<育児・介護勤務関係>

1.育児・介護勤務A導入以降、各支社系統別の利用状況を明らかにすること。
【回答】現在、育児・介護勤務を適用している社員は約550名おり、年々増加している。
2.事業所内保育所数と社員の活用状況を明らかにすること。
【回答】平成30年4月現在、事業所内保育所の設置箇所は、JR東京総合病院、大崎、新宿、田端、大宮、仙台、盛岡、秋田の8箇所である。入所状況については、系統問わず、多くの社員に利用されている。
3.今後の事業所内保育所の設置スケジュールを明らかにすること。
【回答】事業所内保育所の設置のない支社に新設を進めていく考えである。
4.行路選択制を導入し、育児・介護勤務A適用中に、6時間を超える行路(泊行路含む)を可能とする理由を明らかにすること。
【回答】育児・介護勤務適用中の勤務制限の緩和については、ライフスタイルに合わせた多様な働き方の実現により、働きがいの創出につなげ、生き生きと活躍し続けられる状況を目指すことを目的としたものである。また、本施策は各種法令等に則り、社員の選択肢を増やすことができる制度と考えている。
5.育児・介護勤務A・B適用中の社員の要員数の考え方を明らかにすること。
【回答】業務に必要な要員は確保していく考えである。
6.行路選択制において、競合した場合の優先順位の判断事由を具体的に明らかにすること。
【回答】同一行路に希望が集中した場合には、選択事由等により会社が勤務指定することとなる。
7.欠在の事由を明らかにすること。
【回答】就業規則に則り取り扱うこととなる。
8.欠在として申告をする時期を明らかにすること。
【回答】就業規則に則り取り扱うこととなる。

<指導担当関係>

1.乗務員の指導等を行う社員の本線乗務機会を拡大する目的を明らかにすること。
【回答】定期的に乗務することで乗務感覚や技量維持を図ることができるとともに、より本線乗務員に近い視点での添乗、指導、訓練の計画等を行うことが可能となる。
2.乗務員の指導等を行う社員の要員数の考え方を明らかにすること。
【回答】業務に必要な要員は確保していく考えである。
3.乗務員の指導等の「等」を明らかにすること。
【回答】指導担当などの乗務できる、いわゆる内勤者を示している。
4.定期列車の乗務を行う比率(一人の回数/月)を明らかにすること。
【回答】勤務の一部時間帯で定期列車に乗務する日は、毎月25日までに勤務指定表により指定する。なお、短時間行路については、線区ごとの輸送形態や箇所の実態に応じて設定する考えである。

<企画部門関係>

1.支社等の企画部門社員の短時間の本線乗務の指定を行う目的を明らかにすること。
【回答】支社企画部門社員の短時間の本線乗務の指定により、支社企画部門へ異動後も乗務を通じて現場感覚等が得られるほか、現場の実態に即した計画・指導等が行えると考えている。さらに、異動後も現場との繫がりがより一層保てるため、区所と支社企画部門の連携を密にして繋がりを生かした業務を行えるようになると考えている。
2.支社等の「等」を全て明らかにすること。
【回答】各支社をはじめとした企画部門の社員を対象としている。
3.兼務発令された社員の要員数の考え方を明らかにすること。
【回答】業務に必要な要員は確保していく考えである。
4.定期列車に乗務を行う比率(一人の回数/月)を明らかにすること。
【回答】勤務の一部時間帯で定期列車に乗務する日は、毎月25日までに勤務指定表により指定する。なお、短時間行路については、線区ごとの輸送形態や箇所の実態に応じて設定する考えである。

<主務職関係>

1.主務職社員への新たな役割の付与として当直業務を行う「当務主務」に指定する目的を明らかにすること。
【回答】「主務職」は、管理者を補佐し、人材育成をはじめとする職場の重要な課題の解決に向けて様々な役割を担う「職場のフォアマン層」である。急激な世代交代が進む中において、短時間行路の乗務と当直業務に就くことなど、主務職としての活躍の場を増やすとともに、人材育成を加速させる考えである。
2.当務主務に指定された社員の要員数の考え方を明らかにすること。
【回答】業務に必要な要員は確保していく考えである。
3.当務主務に指定する比率を明らかにすること。
【回答】各区所の状況を踏まえ、任用の基準に基づき会社が指定することとなる。
4.「当直業務を行う」とあるが、作業内容を明らかにすること。
【回答】当務主務は、基本的に勤務の一部時間帯で定期列車に乗務し、それ以外の時間帯は当直業務を行う。当直の業務として、点呼、異常時の勤務操配、乗務員の操配等の業務に就くこととなり、乗務員の休日明示及び勤務指定の作成も行う。
5.当務主務に指定された社員に対する、当直業務の習得に関わる研修・教育を明らかにすること。
【回答】業務に必要な教育は実施していく。
6.当直業務における業務指示の責任は、助役職と同等なのか明らかにすること。
【回答】当務主務は、主務職として職制の定めに従って、業務を遂行することとなる。
7.定期列車に乗務を行う比率(一人の回数/月)を明らかにすること。
【回答】短時間行路については、線区ごとの輸送形態や箇所の実態に応じて設定する考えである。
8.輸送混乱などにおいて、当直業務及び本線乗務も作業ダイヤ通りに業務に就けない場合の対応を明らかにすること。
【回答】輸送障害等が発生した場合は、指定した業務内容を変更することがある。

<短時間行路関係>

1.6時間に満たない短時間行路とは、どの程度の乗務時間を見込んでいるのか明らかにすること。
2.6時間の乗務時間と6時間に満たない乗務時間の短時間行路設定にあたり、設定数の基準を明らかにすること。
【回答】短時間行路は、時間帯別の列車本数割合の差から生じるほか、通常の行路を分割して設定する考えであり、線区ごとの輸送形態や箇所の実態に応じて設定する考えである。
3.「その他時間」の作業指示を具体的に明らかにすること。また、作業指示は運用行路表に記載するのか明らかにすること。
【回答】上長の指示する業務を行うこととなる。
4.勤務指定時に育児・介護勤務A適用者以外の本線乗務員が短時間行路(行路選択制該当行路)を指定された場合に、7時間10分に達するまで「その他時間」を付加する目的を明らかにすること。また、その他時間の作業指示を具体的に明らかにすると共に、作業指示は運用行路表に記載するのか明らかにすること。
【回答】出勤予備等が短時間行路に乗務する場合は、1日当り労働時間に達するまで「その他時間」を指定することにより、乗務員の不時の欠勤、臨時列車の運転等に際して随時乗務できる体制をとることを可能とする。なお、具体的には上長の指示する業務を行うこととなる。

【効率性のさらなる追求】

1.短時間行路を乗務割交番から遊離することによるメリットを明らかにすること。
【回答】基本的には、短時間行路に乗務する社員を限定することとなるため、乗務割交番から遊離して運用することとなる。
2.稠密線区及び一般線区における各行路の労働時間Aが、一日当たりの労働時間数(7時間10分)を超えるものも、その乖離を縮小する考えなのか明らかにすること。
【回答】これまでと同様に、行路作成場面において必要により、支社内もしくは支社間で行路移管を行うなど、効率性向上を目指した行路作成を行い、1日当り労働時間数は変えずに労働時間Bを実乗務時間に充当するように努める。

【働きがいのさらなる創出】

1.在宅休養時間の一部延長を、休日を挟む時に限定した根拠を明らかにすること。
【回答】在宅休養時間については、「一人ひとりのライフスタイルの充実と働きがいのさらなる創出」を目指し、「多様な働き方と効率性」の実現を図っていくため、休日を挟む在宅休養時間を延長することとした。

【その他】

1.育児・介護勤務適用者の一旦指定した勤務の変更の取り扱いを明らかにすること。
【回答】就業規則等に則り取り扱うこととなる。

以上


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