東日本ユニオン東京地本

「賃金制度の改正について」提案を受ける

2019年5月14日、本部は本社経営側から「賃金制度の見直しについて」提案を受けました。

この提案は、2019年3月28日に提案を受けた「変革2027を踏まえた新たなジョブローテーションの実施」の中で、”後日別途提示する”となっていたものです。

提案の趣旨及び提案内容は以下の通りです。

「提案趣旨」

経営側は、提案文書の中で今回の提案趣旨を以下のように述べています。

「新たなジョブローテーションの実施に伴い、より多様な業務に従事することによる能力の伸長とその発揮及び鉄道事業における勤務の特殊性、不規則性に対する措置の充実を目的として賃金制度を改正するとともに、旅費制度について実績に応じた支給方法に改正する。」

提案内容

1、新たなジョブローテーションの実施に伴う賃金制度の改正

ポイント

  1. 全ての系統で、企画部門や出向も含め、多様な業務に従事する場合の処遇を向上。
  2. 鉄道事業における勤務の特殊性、不規則性に対する措置をさらに充実させる。
  3. 今回、特殊勤務手当(乗務員手当等)は見直さない。

(1)基本給の調整の見直し

「基本給加算(キャリア加算)」の新設

①次のいずれかの発令を受け、その該当する区分が2以上に達した場合、基本給に2,000円を加える。ただし1回に限り重複適用はしない。※③の移行措置を含む。

区分 発令
営業 営業係、営業指導係、営業主任、営業主務
輸送 輸送係、輸送指導係、輸送主任、輸送主務
乗務員 乗務係、乗務指導係、乗務主任、乗務主務
車両 車両係、車両技術係、車両技術主任、車両技術主務
施設 施設係、施設技術係、施設技術主任、施設技術主務
電気 電気係、電気技術係、電気技術主任、電気技術主務
事務 事務係、事務主任、事務主務
医療 医療社員のいずれかの職名
企画部門 課員、主席、副課長(いずれも出向休職発令時を除く)
出向 出向休職

②3職経験、運転士等から駅等への異動及び運転士等以外への職名の異動に伴う基本給の調整を廃止する。

③移行措置

  • 過去の発令(昭和62年4月1日以降)により①に該当する場合は、2,000円を加え、新たな基本給額とする。
  • 令和元年以前の運転士試験に合格し、既に運転士等の経験により基本給の調整の適用を受けている者は、その金額(3,000円等)を含めた額を、新たな基本給額とする。

(2)夜勤手当の見直し

夜勤手当を計算する場合の1時間あたりの単価

C単価を35/100から40/100に増額

(3)職務手当の見直し

「運転士見習・車掌見習の技術指導を行う者として特に指定された者」の職務手当を「乗務員の見習の技術指導を行うものとして特に指定された者」とし、支給額を5,000円とする。

※乗務係等への職名変更に伴い、車掌見習の技術指導担当の職務手当を4,000円から5,000円に増額し、運転士見習の技術指導担当と同額とする。

2、旅費制度の改正

ポイント

  1. 外食・宿泊施設等の発達やJoi-Tab等の通信手段の充実など、旅費制度を取り巻く社内外の環境の変化を受け、費用の実態に応じた支給方法に見直す。
  2. 複雑な制度をわかりやすい制度に改めるとともに、支給に関わる事務作業の軽減を図る。

(1)旅費の種類の見直し

日当及び宿泊諸雑費(以下「日当等」)を廃止する。

※旅行中に生じる諸費用に対して定額を支給している日当・宿泊諸雑費は廃止。業務上必要な経費は実費で支給。

(廃止される日当の例)出張、巡回、助勤、乗務時の日当

(2)連絡旅費の見直し

  1. 連絡旅費を業務旅費とし、社員が業務のため旅行した場合は、交通費及び宿泊料を支給する。交通費は実費支給とし、宿泊料は13,000円を支給する。ただし、会社が経費を負担して宿泊した場合は、宿泊料を支給しない。
  2. 日当等の廃止に伴い、国内添乗旅行の旅費及び常例用務旅行の旅費を廃止する。

※低額の区分を引き上げ、支給額を13,000円に統一する。

(3)職務旅費の見直し

日当等の廃止に伴い、助勤旅行の旅費、乗務員の旅費及びその他乗務の旅費を廃止する。

(4)赴任旅費の見直し

  1. 転勤により社員が、その転勤のため旧勤務箇所から新勤務箇所への旅行をする場合は、交通費、宿泊料、移転料及び扶養親族移転料を支給する。家財運送料は会社が定める範囲内で会社が実費を負担し、会社間精算へ変更する。なお、交通費及び宿泊料は、社員の赴任に伴い扶養親族が住居を移転した老婆についても支給する。
  2. 移転料は、転勤によって住居を移転した場合に、40,000円を支給する。
  3. 扶養親族移転料は、社員の赴任に伴い扶養親族の住居を移転した場合に、扶養親族1人あたり10,000円を支給する。

《移転料》  転居に伴う諸雑費に対する支給を増額。

《家財運送料》専用窓口経由で希望日や業者を調整する(費用は会社が精算)。

(5)外国旅行の旅費の見直し

  1. 交通費、宿泊料及び旅行雑費(予防注射料、旅券交付手数料、査証手数料及び入出国税等)は、実費を支給する。なお、宿泊料は会社が定める範囲内において実費を支給する。
  2. 食卓料は廃止する。
  3. 支度料は廃止し、渡航諸費(外貨交換手数料を含む。)を、旅行中の日数に応じて1日当たり9,000円を支給する。

※地域・役職別であった日当や渡航準備の支度料を廃止し、渡航諸費として地域・役職に関わらず9,000円(日額)を支給する。

(6)日当等の廃止に伴う特別措置

日当等の廃止に伴い、特別措置として以下のとおり一時金を支給する。

  1. 社員個々の過去3年分の日当等の支給実績(業務連絡旅行に日当については必要な調整を行う)に基づく1箇月平均の支給額を基礎額とする(端数処理あり)。
  2. 基礎額に36を乗じた額を、一時金として支給する。

    ※退職までの月数を、乗じる数の上限とする。

    ※定年後、会社において勤務するエルダー社員となった場合には調整措置を設ける。

  3. 支給時期は、令和2年度夏季手当支給時となる。

    ※グリーンスタッフ、エルダー社員(出向休職を除く)にも契約期間に応じて一時金を支給する。

《一時金支給額の例》

1箇月平均の支給額が6,030円の場合(定年まで3年以上)

 6,000円(端数処理)×36=216,000円

3、実施期日

令和2年4月1日

解明申し入れをおこなう

中央本部は、2019年6月4日に申第28号「『賃金制度等の改正について』(旅費制度の改正)に関する申し入れ(解明)」を提出しました。

「旅費制度の改正」について多くの疑問の声が寄せられる

本提案は「新たなジョブローテーションの実施に伴う賃金制度」と「旅費制度」の大きく二つの改正案で構成されています。

提案の一つである「旅費制度の改正」について、特に日当等を支給されている組合員や社員から、会社提案に関する疑問の声が多く寄せられています。

組合員の疑問・不安解消に向け申し入れを行いました。

「解明申し入れ」団体交渉実施

本部は2019年7月4日、申第28号「『賃金制度等の改正について』(旅費制度の改正)に関する申し入れ(解明)」の団体交渉を開催しました。団体交渉では議論を通じて旅費制度に対する経営側の考え方を明らかにしてきました。

今回の解明交渉で明らかになったこと(要旨)

【従来の連絡旅費の支給根拠】

・業務連絡旅費の従来支給していた要素(出張・研修などの場合)
  1. 食事にまつわる経費
  2. 小口通信費
  3. 用務地内の交通費

以上の要素から、研修・出張について、昼食(弁当)支給した場合は、1/2の日当とした

・常例用務旅費の支給していた要素(設備社員の巡回などの場合)
  1. 小口通信費
  2. 用務地内の交通費

【従来の職務旅費(乗務旅行や助勤旅行などの場合)の支給根拠】

  1. 小口通信費
  2. 用務地内の交通費

以上の考え方から、日当、宿泊諸雑費で定額支給してきた旅費を廃止し、今後は実費支給とする。

組合側
一定の金額を定め、支給していた根拠は?
経営側
国鉄時代から踏襲してきたが、通信網の発達と交通の発達と外食産業の変化に伴い見直す
組合側
なぜ、今の時期に見直したのか?
経営側
joi-tabの社員個々への支給など、定着してきたため
組合側
業務遂行上必要な経費とは?
経営側
他の交通機関を利用した際の交通費、通信費を考えている
熱中症対策のためのドリンク等は、系統、職種問わず会社(現場)で準備し支給する考え方に 変わりはない
組合側
一時金を一括支給する根拠は?
経営側
一部の社員の手元に残っていた実態もあったため
組合側
どのように把握をしたのか?
経営側
直接聞き取りなどをして把握をしたわけではない
組合側
一時金の支給基礎額の算出方法は?
経営側
業務連絡旅費、常例用務旅費、職務旅費、各々の 1 ヵ月平均を算出する
組合側
今後も定額支給を行う旅費の根拠は?
経営側
事務作業の負担の軽減
組合側
改正後の定額支給をおこなう旅費及びその根拠は?
経営側
①宿泊料(国内)1泊13,000円→1泊2食の食事代も含んでもよい
②移転料40,000円→インフラ整備、近所へのあいさつ回り、役所への手続き
③扶養親族移転料1人あたり10,000円→インフラ整備など
・扶養親族とは税法上の扶養ではなく、生計を共にしている者(届出はしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあるものを含む)
渡航費1日あたり9,000円→外貨交換手数料、支度料、チップなど
経営側
転勤に伴う赴任旅費の宿泊料は、移転先で居住できるまで宿泊施設を利用した場 合、その宿泊数分支給する(13,000 円×宿泊数)

「申し入れ内容」と「会社書面回答」は以下の通りです。

「申し入れ内容」と「会社書面回答」

1.作業実態に変更が無いにも関わらず、日当及び宿泊諸雑費を廃止する根拠を明らかにすること。
【回答】旅費については、外食・宿泊施設等の発達やJoi-Tab等の通信手段の充実など、旅費制度を取り巻く社内外の環境の変化を受け、費用の実態に応じた支給方法に見直すものである。
2.日当及び宿泊諸雑費で業務上必要な経費について具体的に明らかにすること。
【回答】バスや他社線等の交通機関を利用した場合の交通費など、業務上必要な経費を実費で支給することとなる。
3.日当等の廃止に伴う特別措置として、令和2年度夏季手当時に一時金として基礎額に36を乗じた額を支給する根拠を明らかにすること。
【回答】異動や担務変更等によって日当の支給額は大きく変動するため、見直しに伴う社員個々の影響額を正確に算定することは困難であるが、過去3年間の1箇月平均の日当等支給額の36箇月分を一時金として、令和2年度夏季手当支給時に支給することとしたものである。
4.日当等の廃止に伴う特別措置として、一時金を一括で支給することとした根拠を明らかにすること。
【回答】旅費は実費弁償が基本であり、社員の経済的利得が発生ないことが原則となる。しかしながら、これまでの日当等について便宜的に定額で支給していたことから、その一部が社員の手元に残っていた実態もあることを踏まえ、特別措置として一時金を支給することとした。
5.一時金支給基礎額の算出方法を「平成29年4月から令和2年3月までの日当等の支給実績から1箇月平均の支給額」とした根拠を明らかにすること。
【回答】異動や担務変更等によって日当の支給額は大きく変動するため、見直しに伴う社員個々の影響額を正確に算定することは困難であるが、過去3年間の1箇月平均の日当等支給額を一時金支給基礎とするものである。
6.平成29年4月から令和2年3月にかけて休職及び出勤停止があった場合の一時金支給基礎額の算出方法を明らかにすること。
【回答】休職及び出勤停止があった期間も含めて一時金支給基礎額を算出する。

以 上


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