「エルダー社員制度」の改善及び運用に関する申し入れ

2015年に行った、本部「エルダー社員制度」の改善及び運用に関する申し入れ及び会社回答です。

「エルダー社員制度」の改善及び運用に関する申し入れ

高齢者再雇用制度である「エルダー社員制度」は、実施から7年に入りました。60歳定年制が継続される中にあって、高齢者再雇用の手段として多く社員がこの制度を活用しています。

そうした中で、このエルダー制度を活用している組合員や、これからエルダー制度を利用しようとしている組合員からは、多くの問題点や制度の将来性について不安の声があがっています。

「エルダー社員制度」の改善と運用について、経営側に申し入れを行う

本部は、エルダー制度が高齢者再雇用のより良い制度として成熟し、働くエルダー社員にとってもより良い制度とするために、2015年10月5日付け申第3号で、申し入れを行いました。

団体交渉を実施

2015年12月18日、本部-本社間で団体交渉を行いました。より良い制度とすべく真剣な議論を行いましたが、経営側とは大きなかい離があることが明らかになりました。申し入れ内容と会社回答は以下の通りです。

申し入れ内容と会社回答

  1. 現段階における退職年齢の引き上げ(65歳定年制)について、会社の見解を明らかにされたい。また、65歳定年制を導入した場合の現行の「エルダー社員制度」との整合性をどう図っていくのか示されたい。

    【回答】現時点においては、定年年齢の引き上げを行う考えはない。

  2. エルダー社員制度における「原則出向」を廃止し、本体雇用も含めて再雇用の選択肢を拡大されたい。

    【回答】現時点においては、制度を変更する考えはない。

  3. 社員が「エルダー社員制度」を希望しても、本人の技術・経験、特性とマッチしない会社・職種への斡旋や遠隔地への転出等を余儀なくされるケースが依然としてあり、途中退職や再雇用の希望を断念する社員が後をたたない。特に、以前から指摘しているように車掌職についてはその経験を引き継ぐべき会社・職種が皆無であり、車内特改や無人駅での運賃逋脱等に特化した仕事の確保(経費節減も兼ねた本体雇用)により、再雇用の機会を提供されたい。

    【回答】現時点においては、制度を変更する考えはない。

  4. 駅業務や清掃業務の受託会社は、慢性的な要員不足のため年休取得もままならない。賃金が安く、労働がきつい等の理由からプロパー社員もすぐに辞めてしまう現状にあり、エルダー社員の労働環境にも悪影響を及ぼしている。また、効率化や人員削減によって労働条件は悪化の一途をたどっており、最低でも65歳まで働き続けるためには受託会社の労働環境の整備、労働条件の向上が急務と考えるが、会社の見解を明らかにされたい。

    【回答】受託会社における運営体制等については、受託会社で決定することとなる。

  5. エルダー社員制度は原則出向となっているが、労働条件は出向会社基準であり、会社間での労働時間や休日数に大きな差異が生じている。出向する会社の多くが協力会社であり、JR東日本会社と出向会社の連係で労働条件の平準化が図れると考える。年間休日日数については、本体と同日数とし、出向会社間の差異を解消されたい。

    【回答】出向先会社の労働条件は、出向先会社が決定するものである。

  6. 現在、受託駅における運転関係の作業は、「運行業務」として本体とは区別されている。しかし、業務委託拡大によって本体の運転取り扱い駅間が長くなり(最大6駅区間)、異常時等の対応に支障が生じ運転再開に手間取ることから、お客さまに多大なご迷惑をおかけするケースが多々発生している。また、首都圏の一部の駅以外は、この間の効率化施策で夜間一人勤務となっており、安定輸送確保の阻害要因となっている。安全・安定輸送という会社の大目標にむけて、こうした状況をどう改善していくのか、会社の見解を明らかにされたい。

    【回答】異常時の取扱いについては、駅業務受託会社との契約で定めており、管理駅等総体で対応することとなる。

  7. エルダー社員制度に基づく再雇用の面談の際、個々人が提出してきた自己申告書を参考に「再雇用先・在職地」を検討することになっているが、現職時には希望する出向会社の実情がまったく把握できない。すべての社員が職場で閲覧できるように、支社ごとにエルダー出向先の概要(会社名、協力会社等の種別、職種、在勤する所在地、年間総労働時間、年間休日数等)を明示してある冊子などを作成し、配布されたい。

    【回答】再雇用を希望する社員の出向先会社は、社員の希望する業種、職種、勤務地等を把握した上で、業務経験や知識、技能適正等を総合的に勘案して会社が選定することとなる。

  8. エルダー社員制度の希望者には、年度ごとの出向会社別採用人員等を示して、求職意識を高めるとともに、希望者全員の完全雇用確保のための制度充実を図られたい。同時に、出向先となる協力会社にハーフタイム制の導入を促し、再雇用の選択肢を増やすよう努められたい。

    【回答】再雇用を希望する社員の出向先会社は、社員の希望職種等を把握した上で、業務経験や知識、技能適正等を総合的に勘案して会社が選定することとなる。また、出向先会社の労働条件は、出向先会社が決定するものである。

  9. エルダー出向の際、片道2時間以上の長距離通勤は社会一般的に過酷な条件だと考える。また、12時間拘束という長時間の変形勤務の場合も同様である。出向会社内での柔軟な人事交流によって解消できるケースも多々あると考えている。出向会社との労働協約に基づく交渉が困難なことから、社員の要望を最大限に汲み取り、本人の意思を尊重した双方向的な人事運用を図るよう、出向会社を指導されたい。

    【回答】再雇用を希望する社員の出向先会社は、社員の希望職種等を把握した上で、業務経験や知識、技能適正等を総合的に勘案して会社が選定することとなる。

  10. エルダー社員の賃金収入は年金法で制限されており、シニア世代に相応しい労働条件は労働時間と休日数を検討する以外にないと考える。すべての協力会社におけるエルダー社員の年間総労働時間を1,800時間以内に減らし、年間休日数を増やすための制度改正を実施されたい。

    【回答】出向先会社の労働条件は、出向先会社が決定するものである。

以 上

制度改善に向け、世代を超えて力を合わせよう!